2011年05月19日

質問ある回答

毎日新聞ジュネーブ伊藤智永特派員によれば、大塚耕平副厚生労働大臣は17日、世界保健機関年次総会で日本政府代表として演説し、東京電力福島第1原発事故について「大気・海洋中に大量の放射性物質を放出したことを国際社会の一員として謝罪し、迅速な情報提供を約束した。16、17日に個別に会談した米国、韓国、オーストラリアなどの代表にも同様に謝罪した。

参加者からは、事故発生時の外国人保護や支援者の健康管理などについて質問が出た。「地震多発国なのに、なぜ多くの原発を持つのか」との質問に、大塚氏は「日本が直面している課題は、世界共通の課題でもある」と答えたという。

質問と回答に、日本式の好ましからざる対応が見られる。地震多発国であるにもかかわらず、多くの原発を所有する理由と根拠を問われたのに対して、答えずに、原発の存在を世界共有のものとして、説明責任を回避した。なぜ日本の立場を堂々と開示することなく、世界共通の課題として逃げをうったのか。我が国の資源不足、鳩山前首相の二酸化炭素25%の排出削減公約、京都議定書作成時の議長国としての責任の重圧など、国策として原発に頼らざるをえなかったことなど、正直に開示して、反省の姿を明確にすべきだったのではなかったか。

このような責任回避の言動から、迅速な情報提供が果たしてなされるのかどうか、これまでの東京電力、政府、原子力保安・安全委員会の情報隠蔽、情報の後だし、重要情報の事後修整などなどから、迅速な情報提供を果たして期待できるのだろうかと心配になる。世界のためはもとより、現実に避難生活粗を強いられている避難民や、農業水産業の先行きの見えない苦渋を少しでも和らげられるような、隠し事の無い、正確で、迅速な情報公開を、国民と世界に対して一日も早く実行してもらいたい。




posted by シャノワール at 13:29| Comment(0) | 情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月17日

「か」は自信の無さ、責任回避を示す

東京電力が16日公表した福島第1原発の地震直後から数日分のデータによれば、これまで「津波で停止した」としてきた1号機の非常用冷却装置は、「炉内の圧力が急激に低下したため、手堂で停止した」と訂正された。事故から66日経ってようやく人為的に停止させたものであることを公表したのだ。

東京電力は、復水器が地震による損傷を受けたことを示すデータはないことも明らかにしたうえで、「この作業は運転手順書に基づき、炉内が冷えすぎないよう調整したものではないか」と説明している。説明どおり手動で人為的に停止させたものであるならば、誰が何のために停止させたかは自明のはずである。にも拘らず、「調整したものではないか」と疑問の形で説明するのは不自然この上ない。

テレビでよく耳にする言葉に、「最善かなと思って努力したいと思います」という類いの自信の無い、あるいは責任回避の言い方がある。「最善だと判断して努力します」なら本人の意思も伝わってくるが、「最善かな」「努力したい」「思いおます」では、本当に努力するかどうか疑わしい。同じように東京電力の「したのではないか」は、そうではないかもしれないという余地を残した、真実を隠した、言わば逃げの釈明であって、素直に受け入れることはできない。

東京電力よ、これだけ多くの人々に多大の損害を与えているのだ。曖昧な逃げ口上ではなく、確たるデータに基づいた、正確な説明をしてほしい。ウソ、隠し、逃げは、もう沢山だ。


posted by シャノワール at 00:07| Comment(0) | 情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月15日

直ちに、間もなく

私のカーナビは曲がる直前に来ると、「間もなく右方向です」と案内してくれる。はじめの内は、「間もなく」の意味を把握していなくて、しばしば曲がるべきところを行き過ぎたことがあった。軽井沢で万平ホテルに入ろうとして、信号を探したが、結局行き過ぎてしまって、白糸の滝経由という何とも大回りななドライブをしたことがあった。

最近では慣れて、「間もなく」とは、一番近くの曲がり角のことだと体が反央してくれるようになった。ある地方都市で、間もなく曲がるべきところが商店街の間の狭い路地だったので、今度ばかりは失敗したかと思ったが、あんに相違して正解だった。知らない土地を走るときには、「間もなく○○方向です」が、天使の案内のように聞こえるほどだ。

枝野官房長官は、「直ちに影響を及ぼすほどのものではない」旨、会見の度に繰り返した。「直ちに」は今すぐにの意味だ。言い換えると「今すぐに何らかの障害となる程度ではない」というのだろうが、放射能による障害は、今直ぐにでなくても、何年、何十年という時間をかけて、健康を蝕んでいく性質のものだ。「今直ちに問題を起こすことはないが、遅れて何らかの障害を起こすかもしれませんよ」と言っていると受け止めた人が多かったのではなかろうか。

政府の打つ手も、遅れてやってくる。直ちにやらなければならないことを、エッ、今頃そんなことをという頃になって、やっとはじめるという遅さだ。問題の東京電力も全く然り。社長が避難所へ謝罪に訪れたのも、避難民のストレスが溜まりに溜まってからだ。

言動は心を表す。東京電力幹部は本社にあって、どれほど重要な解決策を講じているか知らないが、隠し事の無い、正確な情報を我々市民に、遅滞無く伝えて欲しいものだ。



posted by シャノワール at 23:46| Comment(0) | 情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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